【catch17】大谷翔平獲得めぐる各球団のジレンマ…米国の戦争文学「catch22」が元ネタ
一見、数字の謎解きに思える。タネ明かしをすると、背番号17の大谷獲得を巡る各球団の「どうにもならない状況」「ジレンマ」「板挟み状態」を表現するスラング。米国では日常会話にもよく出てくるフレーズだ。
由来は米国の作家、ジョセフ・ヘラーの戦争文学で、1970年に映画化された「catch22」(マイク・ニコルズ監督)。第2次大戦中の空軍部隊規則(22項)にあった、「精神障害にかかった兵士は戦闘を免除されるが、自分から精神障害だと申し出ると正気と見なされ、戦い続けることを命令される」というジレンマに兵士が直面したことから、このフレーズが生まれた。
■最初に書いたのは米スポーツサイト「FanNation」
大谷の去就を巡って、「catch22」をもじって「catch17」というフレーズを最初に書いたのが米スポーツサイト「FanNation」のジェフ・スナイダー記者。昨年末に早くも「どうしても獲得したかった選手が、1年以内にチームを去ったり、最悪の場合はケガをしたりすれば、そのチームとファーム育成の努力はマヒ状態(cripple)に陥る。大谷翔平の場合もしかりだ。まさに“catch17”というジレンマに陥る」と報じていた。つまり、大谷獲得のためのメリットとデメリットを考えると、悩みは深いと書いている。