DeNAバウアー汚名返上でメジャー復帰?ドジャース“もう一人のDV投手”日本球界入りに現実味
「目からウロコ。そういうものをやらないと20勝投手は出てこないし、200勝も夢。彼を見習って欲しい」
去る30日、こう言ったのは沢村賞選考委員会の堀内恒夫委員長。絶賛された「彼」とは、今季メジャー流の中4日で完投勝ちするなど短い登板間隔で長いイニングを投げたがったトレバー・バウアー(32=DeNA)のことだ。
バウアーはレッズ時代の20年にサイ・ヤング賞を獲得した右腕。しかし、ドジャース移籍後の翌21年7月、女性に「性的暴行を受けた」と訴えられ、大リーグ機構(MLB)からDV規定違反で324試合の出場停止処分を受けた(後に194試合に軽減)。翌22年2月に不起訴処分となるも、ドジャースを戦力外に。他に獲得に乗り出すメジャー球団がなかったことがDeNA入りにつながった。
今年10月に和解が成立したとはいえ、“いわく付き”の投手が、汚名返上とばかりに奮闘。19試合で2完投、10勝4敗とフル回転した結果が冒頭の評価を生んだ。
今季限りでDeNAとの契約が切れるバウアーの去就は米国でも注目されている。日本時間31日にはドジャースの主砲ムーキー・ベッツが、バウアーのメジャー復帰を後押しした。
ワールドシリーズ第3戦(アリゾナ州フェニックス)のゲスト解説を務めたベッツは、「彼(バウアー)は素晴らしい投手で、すごい男だ。中4日で必ずマウンドに立ちたいと考えている。MLBの球団は彼の獲得を検討すべきではないか」と話した。
仮にバウアーがメジャー復帰した場合、約75億~105億円規模の契約になると予想する米メディアも中にはある。1年前はメジャーで見向きもされなかった投手の評価が、日米両球界でうなぎ上りなのだ。