目玉の山﨑福也が日本ハム入りの衝撃…有力FA選手がパ・リーグばかり志望する謎解き
かつてFAと言えば巨人の独壇場だった。他球団の主力を買い漁って補強、なおかつライバルの戦力をそぐ手法でコンスタントに勝ってきたものの、今年で2年連続Bクラス。FA選手を取れないから勝てないのか、勝てないからFA選手に振り向いてもらえないのかはともかく、カネに飽かせた補強がファンだけでなく現役の選手にも受け入れられなくなったようだ。
2020年オフ、DeNAからFAで巨人入りした井納は翌21年、移籍後初登板を2回途中4失点KOで二軍落ち。たった1試合で見切りをつけられると、その後は先発することなく昨年限りで現役を引退した。同年、井納同様、DeNAからFAで巨人入りした梶谷は22年5月、左膝の手術を受けてシーズンを棒に振ると、オフに育成契約の憂き目にあった。
1試合結果が出なかっただけで「失格」の烙印を押されたり、一時的とはいえ、4年総額8億円の選手が育成契約ではFA選手から敬遠されて当然だろう。
巨人戦の地上波中継がなくなり、12球団すべての試合がCSで見られるようになった。「人気のセ、実力のパ」と言われたのも今は昔。ダルビッシュ(パドレス)や大谷(エンゼルスからFA)ら米国でも評判の日本人メジャーリーガーを輩出したようにパ・リーグ人気が上がっている一方で、FA選手がセ・リーグを避けるのは何より巨人の影響が大きいと言わざるを得ない。