巨人相次ぎ補強失敗、投打の柱メジャー流出懸念も…あるぞ阿部監督1年目Vの現実味

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若い阿部政権でチームの雰囲気も明るく

 昨季の救援防御率がリーグワーストの3.81だった巨人FAは失敗しても、リリーフ陣を積極的に補強している。ウォーカーとのトレードでソフトバンクの高橋と泉を獲得した。高橋は2019年に先発で12勝を挙げ、20年にはリリーフとして52試合に登板して防御率2.65。泉は20年から3年連続30試合以上に登板した。金銭トレードで獲得したオリックスの近藤も17年から3年連続50試合以上登板と実績がある。さらに現役ドラフトでは、昨季リーグ優勝の阪神で19試合に登板して防御率2.45の馬場、同じく阪神で27試合に登板したケラーも獲得した。

 前出の秦氏が続ける。

「徹底してリリーフ陣というウイークポイントを改善しようという意思が感じられます。巨人はソフトバンク時代の高橋に抑えられたし、元阪神の2人も好投手。地味でもいい補強といえる。加えて、44歳の阿部新監督を迎えて新体制になったのも大きい。原政権が17年間という長期政権になり、終盤はさすがに閉塞感のようなものを感じましたが、若い阿部政権になって雰囲気も明るくなるでしょうから」

 加えて主砲・岡本和真(27)、エース・戸郷のメジャー志向も追い風になりそうだ。巨人のさるチーム関係者が言う。

「岡本は契約更改交渉の席でずっとメジャー挑戦を直訴していて、今季の成績次第では、いよいよ今オフにもポスティング移籍が認められそうな雰囲気がある。今年7年連続30本塁打以上を達成すれば、球団では王貞治松井秀喜に次いで3人目。昨年3度目の本塁打王で今年4度目を取れば松井を超える。文句のない成績を残して優勝に導けば、メジャーへの道が開ける可能性があるわけですから、間違いなく、これはモチベーションになる。もう一人、戸郷も状況は同じです。こちらも契約更改でメジャー挑戦の話を継続しているようです。岡本と同様に昨年3月のWBCで刺激を受け、ともに侍ジャパンのユニホームを着た、仲のいい山本由伸が12年460億円、今永も5年100億円の巨額契約を手にするのは間違いなさそう。メジャー挑戦への思いは強くなるばかりでしょう。これまでの4年間は9、9、12、12勝。戸郷もさらに成績を上積みして来オフのポスティングを視野に入れている。球団に認めてもらうためにも、必死でやるはずです」

 ポスティングを認めて欲しい岡本和は三冠王を目指して打ちまくり、新エースの戸郷も躍起になって20勝を目指す。投打の両輪の働きを追い風にできれば、阿部監督就任1年目のリーグ優勝奪回も十分ありそうである。

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