セクハラだけじゃない!前監督が覚悟の実名告発…法大野球部元部長、副部長による“恫喝パワハラ”激白180分
部内は乱れ長期低迷
23年3月19日には、空伝票による資金操作を女性マネジャーに指示しました。その年、部の予算は300万円の黒字でした。3月までの年度内にその300万円で次年度の用具(バット、ボールなど)を買ったことにして、来年度の用具費を減らし、浮いた300万円を練習試合の遠征費に回すというのです。
コンプライアンスが重視される昨今、空伝票の要求を指示されたマネジャーは困り果てて、私のところに相談に来ました。稟議書は私のハンコが必要であり、断固拒否しました。「なぜ資金操作をする必要があるのか?」と尋ねても、いつもの口調で「いまに君もわかる」と曖昧な回答をするのみでした。
グラウンドでの練習中に突然電話をかけてきて、「ある野球筋から聞いたが、俺がグラウンドに来ていろいろ指示するからやりづらい、と言っているらしいなぁ」と言いがかりをつけられたこともあります。
説教は40分に及びました。私が「そんなことを言っていません。そもそも、金光さんはほとんどグラウンドに来ないじゃないですか」などと諭して、「そうだよなあ」と納得した様子で電話を切りましたが、部員の貴重な練習時間を全く無視する行為でした。
私は法大を卒業後、日本生命に42年勤務しました。定年延長で65歳を迎える直前、法大から監督の大任を賜りました。
金光氏、青木さんと立て続けに指導者によるパワハラが行われるなど部内は乱れ、リーグ優勝はこの10年で5試合制だった20年春を含めてわずか3度と長期低迷にひんしています。少しでも母校の力になりたい一心でしたが、神谷氏や金光氏の言動はおよそ私には理解しがたいものばかりでした。
金光氏は暴力、パワハラ行為を肯定する発言をしたこともあります。
「私の監督時代は部員に厳しくしたから問題は起きなかった。後任の神長監督時代に部員の風紀が緩み、当時、問題になった。(前任の)青木監督、真木助監督が時には暴力を振るって、立て直したんだ」と──。
金光氏は13年、部員に対する暴力行為の責任を取り、辞任しました。当時の部員が監督交代の嘆願書を当時の総長に提出するという野球部として恥ずべき事態を招いたにもかかわらず、全く反省していないことがわかります。
金光氏はこうも言いました。
「君は常識、常識というが、大学は教育現場なんだ。世間一般の常識とは違う。いまにわかる」
私は監督を務めた3年間、神谷氏や金光氏の「常識」を全く理解することはできませんでした。
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法大は加藤氏の告発を含めた神谷、金光両氏のハラスメント行為について「日本学生野球協会の『処分決定書』に(セクハラ以外の)記載がなく、本学も把握しておりません。このため、現時点において本学は貴紙にお伝えできる情報を持ち合わせておりません」と回答したが、加藤前監督から告発を受けた当事者はどう答えるのか。
日刊ゲンダイは金光野球部長を直撃した。(つづく)