松山英樹は爆弾抱えて最終戦「ツアー選手権」に…満身創痍での強行出場は“カネより名誉”
偉大な功績や称号への強いこだわり
「松山は昨年もプレーオフ第2戦の2日目スタート前に背中痛で棄権した。『無理をすればできたかもしれない』と言っていたが、痛みを長引かせないためには賢明だったと思います。でも、それにより現役選手としては最長だったプレーオフ最終戦の連続出場は9年で止まった。逆にいえば、その連続記録を諦めてまで体を守ったわけです。今回、体調が万全ではないのに無理して出場したのは高額ボーナスが目当てではなく、『年間王者』の称号でしょう。日本円で約36億円の大金に興味がないとは思いませんが、今季はすでに16億円以上の賞金を稼いでいるし、マネーだけが欲しいなら契約金が500億円超ともいわれたLIVゴルフからのオファーを受け入れたでしょう」
関係者は続ける。
「本人はパリ五輪で銅メダルを取った際、周囲が驚くほど喜んで、4年後のロス五輪出場への意欲を見せていた。が、すでに32歳となり、前週の棄権要因となった腰、背中、首の痛みは長年の持病です。満身創痍というのは決して大袈裟ではなく、いつツアーから離れてもおかしくない。21年にはアジア人で初のマスターズチャンピオンになり、プレーオフ初戦の優勝で、こちらもアジア勢では初の米ツアー通算10勝に到達。パリ五輪では銅メダルも取った。さらにアジア勢初の年間王者になれば、この上ない栄誉です。メジャーリーガーの二刀流で人気者の大谷翔平(30)をライバル視しているわけではないでしょうが、年齢を重ねるにつれ、偉大な功績や称号へのこだわりが強くなっているのではないか」
最終組の1つ前で発進した松山は3バーディー、2ボギーの70で、通算8アンダー。首位のシェフラーに8打差の4位タイで初日を終えた。
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松山のように海外を主戦場とする男子選手がファンを沸かせる一方で、国内男子ツアーの人気低迷ぶりは悲惨の一言に尽きる。日程は虫食い状態で録画放送がはびこり、コースは低レベル。なぜこんな事態に陥ったのか。いったい誰が「元凶」なのか。
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