「50-50」の大谷もビックリ?世界の王貞治がやってのけた「パーフェクトスチール」
王の走塁が勝因となり巨人の3-0快勝だった。
甲子園のヒーロー王も初めは並の打者扱いで代走も経験。この年は川上哲治監督1年目で、駆使したドジャース戦法が王を走らせた格好だった。王はこの日の本盗を含む3盗塁が効いて10盗塁。22年間の現役で唯一の2ケタを記録した。
実は前年の60年は生涯唯一の3ケタの101三振。「王、王、三振王」とのヤジが飛んだ。後年の本塁打王の“屈辱の時代”だった。
4年目の夏、一本足最初の試合で本塁打を打ち38本でタイトルを獲得、王時代に向かう。
ホームラン打者の敵は相手投手よりケガ。得点力にもろに響くからで、大谷の左肩脱臼&手術を思うと、ホームラン量産に入った王が足を“封印”したのは大正解だったことになる。
(菅谷齊・東京プロ野球記者OBクラブ会長)