トーリーパインズの厳しい戦いを見て悪条件を大歓迎したジャンボ尾崎の「格言」を思い出した
コースセッティングが難しく、時に「選手いじめ」とまで言われる日本オープンでジャンボが5勝を挙げているのは、そんな気持ちで戦っていたからですが、悪条件の中ではスコアが伸びないことは誰でもわかります。
では、「我慢」とは何か。それは欲との戦いです。
470ヤードのパー4。ドライバーショットは左の深いラフへ。ボールはすっぽり芝に隠れています。ピンまでは190ヤード。フェアウエーからなら7番か6番アイアンで届くとしても、ここはピッチング(PW)でフェアウエーに出すのが賢明です。「でも、グリーン近くまで持っていけば、チップインも狙えるし、入らなくてもパーセーブは楽だ」と考え、8番で打つ。当然、PWよりインパクト時の抵抗は強く、手首や腕への衝撃も大きい。ミスショットのリスクも高く、パットのタッチにも影響します。そんなことは百も承知のプロでも、試合になれば、距離やスコアの欲に勝てないのです。
かくいう私もそうでしたし、ジャンボだって若い頃は同じ失敗を繰り返したはずです。
技術レベルの違いはあっても、「欲との戦い」は「100切り」ゴルファーも同じ。