「大奥お猫番」吉田雄亮著
「大奥お猫番」吉田雄亮著
11代家斉公の治世、伊賀忍者・服部半蔵の末裔・勇蔵は、城内の害獣対策のために放し飼いにされている500匹もの雄猫たちの世話を担当している。さかりの時期、大奥で飼われている雌猫の相手となるのもその雄猫たちだ。
しかし、大奥から愛猫が戻ってこないなど猫に関する苦情が相次ぐ。頭を悩ました用人たちは、お猫番という役職を設け、大奥の猫に関わるすべてを対処させることに。そのお猫番に推挙された勇蔵は、猫の飼育環境を知る必要があるからと、大奥に密偵を送り込ませることを条件に、役職を引き受ける。勇蔵の目的は、伊賀の忍びの技と術を用いて大奥内でうごめく謀略を密かに処断することだった。
指笛で猫を操る勇蔵が大奥の陰謀に立ち向かう時代エンタメ。
(実業之日本社 814円)