3月に入ると各チームの編成が整った。そんな中で盛り上がっていたのが阪神。のちの「七色の変化球」こと若林忠志と「闘将」の景浦将を獲得したからで、25日に決起披露宴を開催。その席で球団歌「大阪タイガースの歌」(詞・佐藤惣之助、曲・古関裕而、歌・中野忠晴)が発表された。現在の「六甲おろし」だ。
事件1週間前の2月20日、千葉県佐倉で一人の男の子が生まれた。その名は長嶋茂雄。1958年にゴールデンボーイと騒がれて立大からプロ入りし、燃える男として活躍した。プロ野球を職業野球から近代野球に変える扉を開けた。プロ野球界に降臨したそのヒーローも齢89となった。