体の柔軟性を武器に我が道を行く古江彩佳は今季も「大きな仕事」を成し遂げる予感
体の柔軟性はスイングの切り返しのとき、独特の「間」となり、シャフト性能を最大限に発揮させている。スイングに無理、無駄な動きは一切ありません。パッティングにも「間」が必要で、手首がガチガチではいいストロークはできない。古江のパットはやわらかく、タッチもいい。
緊張する場面では、誰でも体が硬くなるものですが、古江にはそれがほとんど感じられません。
昨年のエビアン選手権最終日がまさにそうです。18番(パー5)の劇的な池越えの第2打や、優勝を決めた4メートルのイーグルパットは、メンタルの強さだけでは不可能です。
古江は米ツアーではかなり小柄(153センチ)で、昨年の平均飛距離は134位(250.41ヤード)。飛ばし屋に30ヤード以上離されることも珍しくありません。飛距離不足を感じ、少しでも飛ぶようにスイングを変え、筋トレに励む人もいます。それが成績向上につながるケースもあるでしょう。
一方、古江のように飛ばし屋揃いの米ツアーにきても、スイングや体を変えて弱点を補うより、強みに磨きをかけることで、メジャータイトルやベアトロフィーまで手にする者もいる。
最高峰の舞台で戦い方を知っていることも、古江の強みのひとつ。今季も「大仕事」をやってのけそうです。