体の柔軟性を武器に我が道を行く古江彩佳は今季も「大きな仕事」を成し遂げる予感
L・コがツアー23勝目を挙げた前週のHSBC女子世界選手権(シンガポール・セントーサGCニュータンジョンC)。昨年の最終日、単独首位発進で8位に終わった古江彩佳が今年は2位タイに入りました。
古江についてはこのコラムで何度も取り上げてきました。昨季は平均ストローク69.99で日本人初の「ベアトロフィー」(年間最少平均ストローク賞)を獲得。その際は総合力の高さについて触れましたが、HSBCのテレビ解説(WOWOW)をして、改めて彼女の強さを感じました。
古江の持ち味は、ショットの安定感とパットのうまさ。ユーティリティーの精度もツアー屈指です。それを維持しているのは体の柔軟性。近年は女子プロでもジムでマシンを使ったトレーニングを行う者が多い中、古江は筋トレはしないそうです。その意図はわかりませんが、スイングの感覚は微妙なものです。余計な筋肉をつけることで不振に陥る選手がいるのも事実です。
古江は、練習場でストレッチに十分時間を割き、筋肉をほぐします。長時間のストレッチは血流が良くなり、関節の可動域も広げる。体が硬い人がフック系のボールを打つと曲がり幅が大きくなるなど、コントロールが難しくなります。古江は狙ったポイントぎりぎりに打っていける。