ドジャース山本由伸のルーツを恩師ら4人が証言「高卒新人は打者ごとに投球フォームを変えていた」

公開日: 更新日:

 カブスとの東京シリーズ開幕戦で今季初勝利を挙げたドジャース山本由伸(26)。一昨年のオリックス時代にそのルーツを辿った記事を再掲載する。

 3年連続でパ・リーグ優勝を飾ったオリックスの絶対的エース山本由伸(25)。今季は14勝6敗、防御率1.32、148奪三振はリーグ2位。OBの山田久志(1976~78年)、イチロー(94~96年)に続くプロ野球史上3人目の3年連続MVPが濃厚だ。今オフはポスティングシステムによるメジャー挑戦が確実視される「ヨシノブ」のルーツを複数の恩師と高校時代の後輩が証言した。

 ◇  ◇  ◇

 プロ7年目の今季は左足をすり足気味に踏み出すフォームに改造すると、侍ジャパンの一員として3月のWBCで世界一。オリックスでは今月9日のロッテ戦で2年連続ノーヒットノーランを達成した。

 入団1年目の2017年にオリックスのファーム育成コーチを務めた酒井勉氏(60=現・金沢学院大コーチ)がこう証言する。

「担当の山口和男スカウト(現・アマチュアスカウトグループ長)から『酒井さん、いい投手を見つけたんですよ』と何度も聞かされていました。甲子園に出場していないこともあって4位で入ってきましたが、キャンプのブルペンを見たら、山口スカウトが絶賛する理由が分かりました。私が16~17年間ファームのコーチをやって見てきた西勇輝(現・阪神)、宮城大弥楽天のコーチ時代に見た釜田佳直や松井裕樹といった、その後活躍する高卒投手と比べてもズバぬけていた。力を抜きながらリリースの時だけ力を入れるメリハリとか、球の強さ、軌道の安定性。故障の情報もあって他球団は指名に踏み切れなかったようですが、素材は間違いなく1位クラス。スカウティングの勝利です」

 1年目に二軍戦で登板した際、酒井氏は山本の異変に気が付いたという。

「投球フォームを変えながら投げていたので、本人に聞いたら、『バッターのタイミングの取り方を見ながら変えています』と。普通、投手は自分の形ばかりを気にします。自分のフォームを変えてまで打者と勝負できる高卒ルーキーを初めて見たので、これはすぐに一軍に上がる投手だなと確信しました」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    エキスポ駅伝2チーム辞退に《やっぱりな》の声…実業団に3月の戦いは厳しいか

  2. 2

    メール定着で利用減…郵便局への「補助金」案に金融界が呆れ顔

  3. 3

    TBS日曜劇場「御上先生」は“意識高めの金八先生”か? 教養レベル問われて疲れた視聴者の離脱も

  4. 4

    膨張するカウンターに萎縮し大好きな選挙が苦行に…渋谷のマイク納めは中止

  5. 5

    【佐賀県唐津市(2)】唐津湾の絶景と日本三代松原「虹の松原」を望む天然温泉とインフィニティプール

  1. 6

    芦田愛菜が"CM起用社数"対決で橋本環奈に圧勝の流れ ノースキャンダル&インテリイメージの強さ

  2. 7

    コシノジュンコそっくり? NHK朝ドラ「カーネーション」で演じた川崎亜沙美は岸和田で母に

  3. 8

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  4. 9

    ドジャース山本由伸は「こんな人」…オリ宮城大弥、岸田監督が語った意外な一面

  5. 10

    「10万円商品券」配布問題で大炎上! 石破首相の窮地に勢いづく高市早苗“一派”の鼻息