金井真紀の本でフムフム…世界旅
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「世界のパッチワーク」カトリーヌ・ルグラン著、石上美紀監修
「世界のパッチワーク」カトリーヌ・ルグラン著、石上美紀監修 1年ほど前、突発性の「編み物熱」に罹患した。毎朝目が覚めると、かぎ針を手にせずにはいられない。原稿を書いたり打ち合わせをしていても「…
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「ハーレムの熱い日々」吉田ルイ子著
「ハーレムの熱い日々」吉田ルイ子著 「盗み撮りなんかしても、なんの意味もない」と教えてくれたのは写真家の鬼海弘雄さんだ。聞いたのはたぶん下町の高架下の赤提灯だったと思う。たぶんサシで昼酒を飲んで…
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「感動する地図帖」イアン・ライト編著 Infographic.lyイラスト 片山美佳子訳
「感動する地図帖」イアン・ライト編著 Infographic.lyイラスト 片山美佳子訳 地図を描いてと頼まれることがある。わたしはそもそもゆるい絵しか描けないが、地図のときはことさら肩の力を…
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「ヘルシンキ生活の練習はつづく」 朴沙羅著
「ヘルシンキ生活の練習はつづく」 朴沙羅著 先日、著者の朴沙羅さんとトークイベントをする恩恵に浴した。打ち合わせのカフェで初めて顔を合わせ……いきなりハマった、朴沙羅ワールドに。そのとき(本に…
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「馬の惑星」星野博美著
「馬の惑星」星野博美著 「何かを求め、やっとの思いである場所へ行き、現地に着くと、突然どうでもよくなる、という悪い癖が私にはある」とか「その地域の本丸へ行く前に端っこへ行く、ということを私は割と…
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「世界ではじめての女性大統領のはなし」ラウン・フリーゲンリング著 朱位昌併訳
「世界ではじめての女性大統領のはなし」ラウン・フリーゲンリング著 朱位昌併訳 初めて相撲の世界大会を見に行ったとき、女子選手たちが躍動する姿に感激した。Tシャツ&スパッツの上にマワシを締めて土…
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「京大地理学者、なにを調べに辺境へ?」水野一晴著
「京大地理学者、なにを調べに辺境へ?」水野一晴著 一体どんなわけでこんなに冒険心あふれる地理学者が誕生したのだろう。水野一晴先生のホームページを見ると、学生時代は登山に打ち込み、年間100日は…
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「ムクウェゲ医師、平和への闘い」立山芽以子著 華井和代著 八木亜紀子著
「ムクウェゲ医師、平和への闘い」立山芽以子著 華井和代著 八木亜紀子著 わたしは数年前から日本に住むコンゴ人にリンガラ語を習っている。と、いろんな人に自慢しているのだが、最近はリンガラ語教室の…
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「秘境、辺境、異文化世界の絶景植物」湯浅浩史著
「秘境、辺境、異文化世界の絶景植物」湯浅浩史著 メキシコのオアハカ民族植物園に行ったのは、5年前の夏。さまざまな形のサボテンに埋もれて過ごす優雅な時間だった。帰りに名物のバッタ料理を食べたっけ…
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「地球上の中華料理店をめぐる冒険」関卓中著、斎藤栄一郎訳
「地球上の中華料理店をめぐる冒険」関卓中著、斎藤栄一郎訳 世界中に中国移民がいて中華料理店がある。昨年、本欄で紹介した「地球グルメ大図鑑」にも「本国から最も遠いチャイニーズレストラン」なるペー…
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「世界の美しいモスク」深見奈緒子著
「世界の美しいモスク」深見奈緒子著 家から徒歩圏内のところにいい「やきとん」の店があり、ときどき友人を連れていって自慢する。肉の鮮度も焼き加減も抜群で、お酒の種類も豊富、そのうえ安くて最高だ。…
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「食べ歩くインド」小林真樹著
「食べ歩くインド」小林真樹著 年を経るごとに本棚の一等地を占める書籍群は変化していく。かつて隆盛をきわめた絵本、酒場本、落語本などは一線から退いた。近年とみに充実してきたのがイラン棚とインド棚…
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「彼女たちの戦争嵐の中のささやきよ!」小林エリカ著
「彼女たちの戦争嵐の中のささやきよ!」小林エリカ著 10代の頃、憧れの先輩がいた。物知りで反骨心があって、ちょっとひねくれたタイプ。先輩は「選挙には行かない。政治なんてくだらない」と言い、わた…
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「イタリア女子が沼ったジワる日本語」テシ・リッゾーリ著
「イタリア女子が沼ったジワる日本語」テシ・リッゾーリ著 「お疲れ様という日本語は、やばいっす」と笑ったのは日本語が堪能なエストニア人だった。「疲れ」に「お」と「様」を付けるなんてすごい、と感じる…
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「西洋古典 名言名句集」西洋古典叢書編集部編
「西洋古典 名言名句集」西洋古典叢書編集部編 わたしは仕事にとりかかるのが遅い。今だってこの原稿を書き始めようとして、その前にお茶を入れようとキッチンに行き、なぜか鍋を磨いて戻ってきたところだ…
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「ピロスマニ 放浪の画家と百万本の薔薇」ギオルギ・ガメズ著、児島康宏訳
「ピロスマニ 放浪の画家と百万本の薔薇」ギオルギ・ガメズ著、児島康宏訳 わたしは外国語が好きだ。でもまともに話せたり読み書きできる言語はひとつもない。ただのひとつも! じゃあ何が好きなのかとい…
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「運び屋として生きる」石灘早紀著
「運び屋として生きる」石灘早紀著 基本、行き当たりばったりで生きている。あれは一昨年の冬。モロッコの言語を研究する老教授からメールが届いた。「しばらくモロッコに滞在するから、よかったら訪ねてお…
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「鳥が人類を変えた」スティーヴン・モス著 宇丹貴代実訳
「鳥が人類を変えた」スティーヴン・モス著 宇丹貴代実訳 「わしは本を読まん。鵜からいろんなことを学んどるで」と、長良川の鵜飼は言った。本を書いているわたしに向かって、うれしそうな顔で続けた。「本…
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「世界ぐるぐる 怪異紀行」奥野克巳監修、川口幸大ほか著
「世界ぐるぐる 怪異紀行」奥野克巳監修、川口幸大ほか著 アフリカ出身の友人と話していて驚いたことがある。彼はかつてある政党の党員だったが、それを同胞には隠している。「敵対する政党の支持者に知ら…
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「世界のねこことわざ」noritamami著
「世界のねこことわざ」noritamami著 安易に猫の俳句は作らないようにしている。句会でもなるべく猫の句に点を入れないようにしている。猫はずるい。存在自体に俳味があって、どう作ってもなんと…