「未来の漢方」津田篤太郎、森まゆみ著
<西洋医学と漢方のちがい>
07年に免疫疾患の原田病にかかった森氏が、西洋医学と漢方の双方に通じた主治医・津田氏に総合治療としての漢方について教わる健康対談。
原田病を発病した森氏は、ステロイド投与で失明を免れたが、その後のめまいなどの不具合が良くなることはなく、津田氏の患者になったという。そうした免疫疾患などを例に西洋医学と漢方の違いを解説。西洋医は、検査や身体所見で客観的な異常が出てこないと動きづらいが、漢方では患者の自覚症状だけでも何らかの手を差し伸べる方策がたてられるという。
漢方では健康や病気をどうとらえるのかといった基本から治療の実際まで、西洋医学と漢方という二元論を超えて、漢方のこれまでとこれからを論じる。
(亜紀書房 1600円)