「呼出秀男の相撲ばなし」山木秀男著
元立呼び出しの著者が、裏方から見た大相撲の世界を案内してくれるエッセー。
1969年、伊勢ケ浜部屋で呼び出し人生をスタートさせた著者は、14年九州場所で白鵬の優勝が決まった一番を最後に定年引退。その45年間を振り返りながら、力士の呼び上げだけではなく、土俵の構築や太鼓なども受け持つ呼び出しをはじめ、行事や床山ら大相撲を支える裏方の仕事の実際を解説。
さらに主役である力士たちがどのように昇進していくのか、そして戦う前から終わって下がるまで、一連の動きに決まりがあるという取組や、いったん身に着けると勝負が終わるまではトイレにも行けないという、まわしにまつわるエピソードなど。
観戦が楽しくなる相撲のウンチクが満載。(現代書館 1200円+税)