「秋霜」葉室麟著

公開日: 更新日:

 豊後・羽根藩の欅屋敷では、楓という女が身寄りのない子どもたちを育てていた。楓の元夫・多聞隼人は3年前、家老として領内の百姓一揆を鎮めたが、非情な藩主・三浦兼清はこれを独断専行の振る舞いとして隼人を上意討ちにした。だが、隼人は死後、「世直し様」として領民に慕われるようになる。

 そんな中、欅屋敷を元藩士の息子と名乗る草薙小平太が訪れた。小平太は実は隼人に斬られた白木立斎の息子で、家老・児島兵衛の密命を帯びてこの屋敷に入り込んだのだ。同じ頃、兼清の悪行を調べるために幕府の巡見使も羽根に向かっていた。

「蜩ノ記」に続く羽根藩シリーズ第2弾。(祥伝社 1600円+税)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動