「魂でもいいから、そばにいて」奥野修司氏
震災から6年が経ち、街の復興は進んだが、大切な人を失った人には永遠に復興などない、と著者。
「我々は、七回忌だからもういいのでは、などと考えてしまいますが、それは全然違います。我々はそれを忘れないでいたいですね」(新潮社 1400円+税)
▽おくの・しゅうじ 1948年、大阪府生まれ。立命館大学卒業。78年から南米で日系移民の調査をする。帰国後、フリージャーナリストとして活躍。「ナツコ 沖縄密貿易の女王」で05年に講談社ノンフィクション賞、06年に大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。著書に「ねじれた絆」「『副作用のない抗がん剤』の誕生」など多数。