「OKINAWA1965」都鳥伸也、都鳥拓也著、佐野亨編

公開日: 更新日:

 岩手県北上市を拠点に、「希望のシグナル」など5作品以上のドキュメンタリーの製作に携わってきた双子の兄弟が、表題の映画の撮影を通して出会った人々の証言などから学んだ沖縄の歴史と現在の姿をつづる。

 1965年、米軍トラックによる少女轢殺事件の現場写真を隠し撮りし、沖縄の現実を広く知らしめた女性報道写真家・嬉野京子氏のその後の生きざま。米軍による土地接収反対運動を先導した“沖縄のガンジー”と呼ばれる伊江島の阿波根昌鴻氏の「土地を守る4原則」の思想。

 そして、元衆院議員の古堅実吉氏の「憲法のもと、平和な沖縄を取り戻す戦いは決してあきらめるわけにはいかない」と力強く語る言葉などは、いずれも若い世代が沖縄と向き合うときに心に深く響くにちがいない。 (七つ森書館 1800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    メッキ剥がれた石丸旋風…「女こども」発言に批判殺到!選挙中に実像を封印した大手メディアの罪

  2. 2

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  3. 3

    都知事選敗北の蓮舫氏が苦しい胸中を吐露 「水に落ちた犬は打て」とばかり叩くテレビ報道の醜悪

  4. 4

    東国原英夫氏は大絶賛から手のひら返し…石丸伸二氏"バッシング"を安芸高田市長時代からの支持者はどう見る?

  5. 5

    都知事選落選の蓮舫氏を「集団いじめ」…TVメディアの執拗なバッシングはいつまで続く

  1. 6

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 7

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  3. 8

    ソフトバンク「格差トレード」断行の真意 高卒ドラ3を放出、29歳育成選手を獲ったワケ

  4. 9

    “卓球の女王”石川佳純をどう育てたのか…父親の公久さん「怒ったことは一度もありません」

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方