「未来の呪縛」河合雅司著
日本の年間出生数は、2年連続で100万人を割り、わずか70年で3分の1まで減少。このまま推移すれば、2115年には32万人弱まで減るという。子供を産める年齢の女性が、急減しているので、少子化に歯止めをかけるのは困難なのだ。 どうして日本の少子化はここまで深刻になってしまったのか。実は、その陰にはGHQの関与があるという。日本が侵略戦争を仕掛けた要因のひとつが爆発的な人口増加だった。戦後5年間で1000万人も増加したことに脅威を感じたGHQは、再び日本が同じ行動に出ることを恐れ、出産に関する日本人の考え方を巧妙に変え、人工妊娠中絶の合法化を促したのだ。
日本が少子化に陥った背景を解説し、脱却するための処方箋を提言する。
(中央公論新社 780円+税)