「書くための勇気」川崎昌平著
文章を書くことに勇気が必要になる時代になった。ウェブメディアやSNSなどのコミュニケーション空間の繁栄により、「書く」と「読む」が双方向になり、書いたものが他人の目に触れ、何がしかの反応があることが考えられるからだ。
勇気を出して文章を書くためには、書こうとすることへの批評的視点をもつことが必要だ。そして、まず「誰に書くか」を決めないと、何を書けばいいのか悩むことになる。書き始める前に批評の目的を整理する。批評をするという行為は、感情にまかせて強い言葉を書きなぐることではない。「自分とは異なる意見」が存在することを前もって知っておこう。
そもそも書くとはどういうことなのかを改めて考えさせてくれる一冊。
(晶文社 1650円+税)