「生きのびるマンション」山岡淳一郎著

公開日: 更新日:

 日本では今、多くの分譲マンションが「建物の老朽化」と「住民の高齢化」という「二つの老い」に直面している。一方でマンションは「私」の自由と、「共同体」の役務を少し重ね合わせれば「楽園」に変わる潜在力を秘めていると著者は言う。

 本書は、マンションを取り巻く現実と、「楽園」に転じた例などを紹介しながら、「二つの老い」を克服するためにどうすればよいかを提言する住まいのテキスト。

 認知症の居住者への対応、持ち主が判明しない空室の相続住居の処分など管理組合が直面しているさまざまな問題を取り上げ、スラム化と楽園化の分岐点を考える。他にも修繕積立金を狙い管理組合を欺く業界内の「談合・リベート」の実態や、タワーマンションを巡る不都合な真実など。マンション居住者必読の書。

 (岩波書店 780円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 3

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  4. 4

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  5. 5

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  5. 10

    下半身醜聞の川﨑春花に新展開! 突然の復帰発表に《メジャー予選会出場への打算》と痛烈パンチ