第一話 倫理的にあり得ない(2)ケージには保護した子供のカラカル
涼子は、急いで貴山の前に回り込んだ。腰をかがめ、仏壇を拝むように顔の前で手を合わせる。
「ね、このとおり。私とあなたの仲じゃない」
貴山は再び涼子にくるりと背を向け、もとのように机に向き合い、冷たく言い放つ。
「しつこい女は、嫌われますよ」
やはり貴…
この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。
(残り1,205文字/全文1,345文字)
【ログインしていただくと記事中の広告が非表示になります】