「もりのかいぶつ」加藤元著
「もりのかいぶつ」加藤元著
ある日、スグルをおいてママが出ていった。スグルはパパから登季子さんの家へ行けと命じられた。幼いスグルには分からないことだらけだが、家を出てよそへ行かなければならないことは分かった。いつもひとりで過ごしているスグルの話し相手の「えほんとぬいぐるみといっしょにいきたい」。スグルの望みはひとつだけだったが、「お荷物は優だけでいい」とパパにはねつけられた。
登季子さんと猫のランと暮らしはじめて2カ月後、優は小学生になった。同じクラスの結良が男の子みたいな名前だねと話しかけてきた。だから、ママは一番好きな男の人の名前を自分につけたのだと教えてあげた。でもパパと優の名前は違う。
毒親のもとに生まれた少女の成長を描く感動作。 (実業之日本社 814円)