23歳でアッサリ引退して結婚した栗田ひろみ
<1980年12月>
70年に13歳でスカウトされモデルデビュー。セーラー服が似合うロングヘアの美少女で、「吉永小百合2世」とも呼ばれた栗田ひろみ。大島渚監督の「夏の妹」や、主題歌に井上陽水の「夢の中へ」が使われた「放課後」など、多くの映画で主役を演じたが、80年12月、結婚準備のため、23歳の若さで引退した。
栗田のフィアンセは石油会社の社員でゆくゆくは東京・三田の油脂会社社長を継ぐ長男。知り合ったのは74年夏。栗田が高校2年生、相手は早稲田大学2年生だった。
出会いは親友の浅田美代子に誘われ参加したバーベキューパーティー。栗田は30人ほどの参加者がいる中で、彼を紹介された。その時は一目惚れというほどではなかったが、感じのいい人とは思ったという。だが、この時、先方は食べることに一生懸命。栗田も話しかける勇気がなく、ほとんど言葉を交わすことなくお開きになった。実は相手もこの時、栗田を意識していて、初対面の相手にどう話しかけようか食べながら考えていたという。結局、きっかけをつかめないうちに栗田が先に帰ってしまい、名前も知らないまま。すれ違いで終わった。