洞口依子 子宮頚がん摘出手術と芸能活動再開
<2004年1月>
15歳でモデル活動を始め、19歳で女優デビューした洞口依子。黒沢清や伊丹十三の映画に数多く出演し、現在も個性派女優として活躍中だが、04年1月に子宮頚(けい)がんを宣告される。子宮を摘出した洞口は約4カ月で活動を再開するが、体調不良に悩まされ、一時は自殺を考えるまで追い込まれた。
体調不良に気がついたのは03年10月、38歳の時だった。夏の疲れがいつまでも取れず、ひどい腰痛に悩まされるようになり、続いて不正出血や立ちくらみも起きるようになる。
年明け1月に病院に行き、診察の結果、その場で子宮頚がんを宣告される。あまりにもあっさり言われたため、「そんなドラマチックなことが私の身に起きるわけがないだろう」と実感がわかなかったという。検査には97年に結婚したテレビマンの夫も同行したが、やはりキツネにつままれたような感じで「どうして君ががんなの?」と言うほどだった。
その後は検査、検査の毎日。子宮がすごく痛むようになり、体も衰弱し始めた。直腸への転移の可能性も考えられ、一時は手術も危ぶまれる状態だったという。検査から約2週間後の2月、8時間に及ぶ大手術が行われた。子宮と卵巣を摘出し、付近のリンパ節も切除。抗がん剤と放射線治療を行うため、そのまま2カ月の入院となった。