フジ日枝会長を悩ます訴訟の中身…原告は「証人尋問したい」
与党が7日、「カジノ法案」の今国会成立を断念した。カジノを「成長戦略の目玉」と位置付けていた安倍首相は出はなをくじかれた格好だが、それ以上にショックを受けているのが「フジテレビ」だろう。視聴率低迷にあえぐフジは、社運をかけて「お台場カジノ構想」実現に取り組んできたからだ。
旗振り役だったフジの日枝久会長(76)はさぞガッカリだろうが、頭を悩ませている理由は他にもある。フジの親会社「フジ・メディア・ホールディングス(HD)」の株主総会の決議は無効として、株主が取り消しを求める訴えを起こしているのだ。
6日に東京地裁で開かれた第1回口頭弁論では、原告側が、フジHDが6月の総会で決議した「日枝会長ら16人の取締役の選任」「取締役16人と監査役5人に対する賞与2244万5500円の支給」の2議案を無効――と主張。理由として、日枝総会議長の不公正な議事運営などを挙げた。
これに対し、フジHD側は11人の大弁護団で応戦。反論が注目されたのだが、“肩すかし”のような対応だったという。