デビュー30周年 斉藤由貴が大切にするミスマガジン応募写真

公開日: 更新日:

 家は1階が父の仕事場で、家族は2階で生活していました。私が姉と一緒に使っていた部屋も2階にあったのですが、学校から帰ると部屋にこもるのが日課でした。大きな姿見の前に立ち、ひとりでしゃべりかけるんです。その日、友だちとうまく話せなかったことを「こう言えばよかった」とやり直してみたりして。かと思えば、自分が大きなステージに立っている姿を妄想して演じてみたり。そんなことを毎日、日によっては3時間もやっていた。怖いですよね。

 高校は遅刻、早退、欠席ばっかりで、将来の夢もなかった。そんな私を母が心配し、応募を勧めてくれたのです。

■聞こえてくる「内なる声」

 最終選考に残り、この写真が「少年マガジン」に載ると、翌日から大変でした。学校で男子生徒とすれ違うと、「あいつだぜ」「自分のことかわいいって思っているのか」とか言っているのが聞こえてきて。「綿埃と戯れている」タイプだったので、皆びっくりしたのでしょう。私だって「落ちればいいな」と思っていました。

 だけどグランプリに選ばれ、すぐにテレビコマーシャルが決まって、卒業式の直前には「卒業」という曲で歌手デビューすることになりました。何ひとつ能動的にやったわけじゃない。だから常に自分の中で違和感を抱えていました。デビューして30年が経つ今も、どこかそんなところがある。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」