ウハウハから一転 電撃ネットワークを襲った「ドイツの悲劇」
真冬のドイツですからね。北海道より寒いし、難民状態で放り出されたら、すぐさま凍死へのカウントダウンが始まっちゃう。しょうがないから僕らはコーディネーターに後を任せて空港に向かい、お土産ひとつ買えないまま帰国。凱旋どころかスッテンテンのどん底でした。
■やむにやまれず消費者金融へ
で、結局、僕らをダマしたプロモーター一味はトンズラに成功。電撃ご一行と日本人スタッフ計8人は、締めて2000万円以上のギャラ全額を取りっぱぐれになっちゃった。
追い打ちをかけるように悲惨だったのは、帰国後ですよ。ドイツツアーのギャラを当てにして仕事はまったく入れてなかったし、ギャラが未払いになったからと泣きついても、すぐにテレビに出たり舞台に上がれたりするワケじゃない。
さすがにリーダーの南部(虎弾)さんはなにがしかの預金を持ってたようですが、僕を含めた他3人はいきなり生活に困りました。
貯金? そんなのゼロですよ。当時は「芸人は宵越しのお金なんざ持たねぇ!」って粋がって、入ったギャラはきれいサッパリ使い切ってましたから。