ウハウハから一転 電撃ネットワークを襲った「ドイツの悲劇」
クソ忙しかった日々を思うと、達成感いっぱい、胸いっぱいでさ。ようやく自宅に帰れるっていううれしさもあり、日本で待っててくれてるおネエちゃんたちの顔を思い浮かべ、もちろん現金でもらえるハズの札束に早く会いたくて、翌朝スキップしながら、プロモーターの事務所へ行きました。
そうしたら、なんと事務所はもぬけの殻。誰もいないどころか、スタッフの身元が分かるような書類も一切なし。
一瞬にして顔がひきつったなあ。最初、部屋を間違えたかと思いましたよ。悪い冗談だろ? テレビの「ドッキリ」番組であってくれ、なーんて都合のいいことを考えたけど、現実は現実。夢でもなかった。
そうこうしてるうちに帰国の飛行機の出発時間も迫ってくるし、モタモタしてたら帰れなくなっちゃう。だって僕らが2カ月間もらってたのは1人1日30ドルの食事代だけ。そんなの、毎日食って飲めば残らない。おまけに“打ち上げ&凱旋帰国前祝い”のために残金も前夜に使い切り、財布に残ってたのは帰りの航空券とわずかな交通費、出入国の費用ぐらい。乗り遅れたら大変です。