設定や編成に無理が 綾瀬はるか「精霊の守り人」の違和感
オープニングで川に飛び込んで助けたりとアクションも多く、最後の槍での殺陣シーンで「ぐぅあああ!」と低音で叫びながら槍を振り回す演技は圧巻だ。前半に入浴シーンもあったりして、文句なし。
売りのCGシーンもどこまでが森林や川でのロケで、どこからがスタジオ撮影後に自然を合成しているのかわからない。「日本の連ドラのCGもここまできたか!」というデキ(NHKにはそれだけ制作費があるって話だが)。
だが、CGアクションもなく、綾瀬も出ないシーンだと、新ヨゴ国を説明するようなセリフのやりとりになりつまらない。衣装やセリフが韓流の歴史ドラマに似ているのも、違和感アリアリ。
この大作ドラマ、なんと全22話を3部に分け、3年もかけて放送するらしい(気が遠くなる)。今回は4話を4週でオンエアし、続きは来年の1月! ただでさえ、途中から入り込めないタイプのドラマなのに、この編成は無謀だ。視聴者はどこまでついてきてくれるか? これが最大のリスク。綾瀬は長い期間、スケジュールを押さえられていそうだが、「おっぱいバレー」みたいなコメディー映画をまたやってほしいよね。
(作家・松野大介)