米大統領選勝利で株価急騰1000円高!「トランプ買い」いつまで続く? 専門家が先行き占う
冗談交じりの「もしトラ」がはやり始めたのは、今年に入ってから。「ほぼトラ」を経て、「確トラ」を織り込んだ6日の株式市場は沸いた。
日経平均株価は大幅続伸。一時1100円超の上げ幅を記録し、前日比1005円高の3万9480円で取引を終えた。結果、マーケットの期待通り、米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利。「トランプ買い」はいつまで続くのか。
投資家が買いに走った理屈はこうだ。米国第一主義が信条のトランプが返り咲けば、関税引き上げや法人減税を強行。加速するインフレを抑え込むため、高金利が続くとの見通しからドルが買われた。そうして外為市場では円相場が一時、約3カ月ぶりに1ドル=154円台まで下落。輸出関連株などに追い風となった。
経済評論家の斎藤満氏はこう指摘する。
「インフレ局面では債券よりも株式が買われ、米国の金利が高ければドルが買われる。そうした短絡的な取引を繰り返すのんきなムードは当面続くでしょう。もっとも、米国が独りよがりになれば、モノもカネも世界に流れなくなる。世界経済にとって大打撃です。トランプ氏が忌み嫌う貿易赤字は、ドルが基軸通貨であればこそ。ドル供給の放棄に動こうものなら、ドル不安を生じかねない。トランプ勝利でドル高だ、株高だとやみくもに突っ走るのは危険です」