稽古後は仲間と激論 流山児祥さん「演劇と酒とは不可分」

公開日: 更新日:

 アングラ劇団全盛期の60年代後半に演劇の世界に入って以来、時には喧噪=ゲバルトも辞さない過激な表現活動で注目を浴びてきた流山児祥さん(68)。プロデュース・演出作品は計350本を超え、海外公演も約15カ国・地域にのぼり、「アジアでもっとも有名な演出家」と呼ばれている。そんな流山児祥さんの演劇的酒人生とは。

  ◇  ◇  ◇

 酒の原点は三井三池炭鉱があった生まれ故郷の熊本県荒尾市。当時は結婚披露宴で三日三晩飲み明かすような土地柄だったから、何かというと酒盛りが始まったし、大酒飲みが多かった。

 親父も強かった。ただ、炭鉱の職員から炭労(日本炭鉱労働組合)副委員長に選ばれ、後に総評副議長にもなったので、ずっと東京に単身赴任。家に帰るのは月に1回あるかないか。俺が小学校高学年のころだから1950年代後半、当時としては珍しかったウイスキーを手土産にして帰省してたのを覚えてる。

 その後、親父の転職で中学3年の時に千葉県流山市に転居して進学したのがバンカラで有名な東葛飾高校。当時は先生も豪気で、卒業式が終わったら率先して俺たち教え子と寿司屋で酒盛りしてた。もちろん親たちも公認。それが許された時代だったんだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    前田健太「ドジャース入り」で大谷との共闘に現実味 日本復帰より「節目の10年」優先か

  2. 2

    井桁弘恵ショートカットで“山之内すず化”が加速! 「そっくり問題」いよいよ待ったナシ

  3. 3

    大阪万博は開幕1カ月を待たずトラブル続出…場当たり説明でGW後半の盛り上げムードに水を差す協会の大罪

  4. 4

    巨人阿部監督はなぜ田中将大にだけ甘いのか…2試合連続炎上でさすがに二軍調整も

  5. 5

    小田和正「77歳の現役力」の凄み…現役最年長アーティストが守り続ける“プロ意識”

  1. 6

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  2. 7

    ダウンタウン復帰が外部資金でコンテンツ配信のナゼ…松本人志に浮上した疑惑の顛末

  3. 8

    斎藤元彦・兵庫県知事が頑迷に貫く「治外法権」…公益通報を巡る国の勧告もガン無視

  4. 9

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  5. 10

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???