連載小説<9> 容疑者オックはなぜ手袋をしなかったのか
「オックさんの同級生に話を聞きたいと思ってここに来たんですけど、ベトナムのかたの授業は夜からだそうで。この近くに学校の寮があるんですけど、あいにくベトナム語ができる講師のかたは今いないとのことで」
「ぼくに通訳しろと?」
クエットが訊くと、夏目が頷いた。
「貴重な時間に見…
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