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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

「クズ」のまま年を重ねて 六角精児が放つ唯一無二の個性

公開日: 更新日:

「年取って何かに気づく方が幸せじゃないですか?」(六角精児フジテレビ「アウト×デラックス」4月19日放送)

 六角精児(55)といえば、ドラマ「電車男」(フジテレビ)のネット住民役で注目され、「相棒」(テレビ朝日)の鑑識・米沢役でブレークした個性派俳優だ。55歳になった現在、今更ながら気づいたことがあるという。

 それは「ネットするならスマホが便利」「野菜は食べた方がいい」「ギャンブルで生きていくのは難しい」「夫婦関係は難しい」といった若い頃に気づかないといけないような当たり前のことばかり。そう指摘されて返した言葉を今週は取り上げたい。

 六角はもともと、別に俳優になりたいなどとは思っていなかった。先輩にたまたま誘われて劇団に入り、舞台に立つようになると、その自堕落な性格のため、学校へも行かず、将来のビジョンもないまま、年齢を重ね、後戻りできないようになってしまった。

 彼は自らを「クズ」と言ってはばからない。「ギャンブル」「女」「金」で失敗し続けているからだ。29歳で初婚、わずか2年で離婚。35歳で再婚、4年でまた離婚。さらに41歳で再々婚。やはり2年で離婚。そして49歳で2度目の相手と4度目の結婚をした。

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