悩んだ果てに…青山テルマが解いた「そばにいるね」の呪縛
小6まで奈良ですごした青山は、12歳からロサンゼルスに移住。最先端の音楽に触れて育つと、やがてその歌唱力でミュージシャンを目指すようになり、子供向け英会話番組のお姉さん役を経て、念願のメジャーデビューを果たした。だが、大ヒットした「そばにいるね」が彼女を苦しめることになる。
「『そばにいるね』の青山テルマ」を汚してはならないと、メディアでの言動はもちろん、ネイルや着る服に至るまで制限された。自分自身も、バラエティー番組が好きすぎる故、自分なんかがそこに出てはいけないと出演NGにしていた。
けれど、そうやって自分を偽っているのが耐えられなくなっていった。自分がやりたいようにやらないと、やっていて面白くない。だったら、もう辞めようと思うまでになってしまった。
でも、どうせ辞めるなら、自分のやりたいようにやってみてからだと思った。そう思ったら「私に求められているのはバラードだ」とか、「アーティストとしてはこうでなくちゃいけない」とか、そういう変なプライドが全くなくなった。
「『プライドって金になんねーな』とも思います」「『青山テルマはこうじゃなきゃ』みたいなものを押し付けるよりも、『みんなで青山テルマを楽しもう』みたいな精神になったときに、昔15歳で事務所に入った頃の『音楽って楽しい』という気持ちを取り戻したような気がしたんですよね」(ジャパンミュージックネットワーク「BARKS」18年5月29日)
悩み抜いた果てにたどり着いた「楽しもう精神」によって青山テルマは、いま自分自身を解放し、覚醒したのだ。