北野大さん 短大学長をはじめ数々の要職につく多忙な日々
■映画出演のオファーは「まったくないです」
さて、1942年5月29日に足立区に生まれた大さんは、4男1女の三男。5歳下の末っ子が武さんだ。明治大工学部を卒業後、72年に都立大(現・首都大学東京)大学院で博士号を取得。その後は分析化学の専門家として化学品検査協会(現・化学物質評価研究機構)などに勤務した。
テレビデビューは87年10月。「関口宏のサンデーモーニング」(TBS系)のゲストコメンテーターを手始めに、翌88年から「クイズダービー」(同)のレギュラー解答者に。「親ならぬ、弟の七光」(大さん)も追い風となり、学者タレントとして人気を集めた。その後も、「ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)、「ひるおび!」(TBS系)といったニュースバラエティー番組のコメンテーターとして活躍。柔和な笑顔と温厚な口調が好評だった。
一方、94年に淑徳短大教授に就任したことを皮切りに、淑徳大、明治大で教壇に立ったほか経済協力開発機構と国連環境計画で専門委員、経済産業省と環境省の審議会委員などの公職を歴任。化学者としての評価も高い。