らくごカフェで10日間ライブ配信…初日は1万アクセス超え

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 会場は、二つ目の頃からよく出ていた神保町の<らくごカフェ>にした。

「スタジオで撮るより、普段から落語が演じられてる空間がいいと思って話をしたら、二つ返事でOKしてくれて、とんとん拍子に決まりました。それで連夜、トリが高座に上がる8時10分からライブ配信を始めたわけです」

 初日のアクセス数が1万を超えた。寄席の入場者数に換算すると、1カ月間大入りが続いた数だ。

「その前に一度、深川江戸資料館で、CSのTBSで放送する独演会の収録を無観客でやってます。お客が居ない、笑いがないと、どういう噺をやったらいいか。滑稽噺はお客の反応で間が違ってきますから、1席は独り言の場面が多い『猫の災難』を、もう1席は人情噺の『百年目』をやった。でも、10日間連続となると、毎日そういうネタばかりやるわけにいかない。そこで2日目に、撮影スタッフとらくごカフェの人たちに、『笑って下さい』と頼みました。中途半端な笑いでも、ちょっとは力になるからって。それでやっと調子が出ましたね」


 2日目に演じた「粗忽の釘」の配信を私も見たが、それは素晴らしい出来栄えであった。(つづく)

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