歌舞伎座やっと再開も閑散ガラガラ…松竹の悲鳴が聞こえる

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 8月はもともと若手中心の納涼歌舞伎の月なので、幸四郎、猿之助、愛之助、勘九郎、七之助、壱太郎、児太郎らが主演で、感染防止のためなのか、「連獅子」「棒しばり」「義経千本桜/吉野山」「与話情浮名横櫛/源氏店」と、出演者が少なく、稽古もそれほど必要のない古典が選ばれた。

 事情は分かるが、この値段と演目では、「どんな形でもいいから歌舞伎座で歌舞伎を見たい」というコアな客層以外は買わないだろうと思った。そういうファンでも高齢者や地方に住む人は出かけにくいし、団体客など望めない。

 やはり、発売された分も完売にはならず、4日にも行ったが3階は発売分の半分しか埋まっていなかった。

 役者はしっかりつとめている。場内のスタッフにも必死さ、丁寧さが感じられる。朝日新聞は「待ってました」という見出しを掲げて報じていたが、「安心・安全に歌舞伎を見に行ける日」を待っている人はいるのだろうが、今月の公演に「待ってました」と出かける人は少ない。これだけガラガラだと、見に行くことが、なにか悪いことをしているような錯覚になる。

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