著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

木村祐一のマルチな活躍を支える旺盛な探究心とこだわり

公開日: 更新日:

 そうです! 「おいしい店」と同様に自分で足を運び、時間の許す限り実際に駅周辺を歩いて見つけたものだったのです。マルチなキム兄が、毎日出掛けていけるわけもなく、休日や仕事の合間を縫って全ての駅で下車して散策したのですから、恐らく数年の歳月をかけて“ネタ”を探したことでしょう。このこだわりが、キム兄の醸し出す雰囲気、味につながっているのだと思います。

■NSCの講師を約20年

 また、私と同じNSCの講師として約20年近く活躍しています。コロナ禍の現在も、リモートで授業を行っています。私の場合はネタ見せ、ダメ出しが中心ですが、キム兄は賞金制の大喜利や、その時々で面白いと思うことをやっているようです。授業姿勢はいつも同じ。すべろうが受けようが“気にするな”と。これから芸人としてやっていこうと思うなら一喜一憂しても仕方がない。先のことを考えようというスタンスです。

 以前、“最近の生徒たち”について話をした時、「そんなに変わりませんけど、ガツガツくる感じは減りましたよね」という話になりました。「質問のある人?」と呼び掛けても以前に比べて格段に少なくなっています。キム兄のように、自分からどんどん行動を起こしていくようでないと、なかなか結果は残せません。「遠慮と躊躇は敵!」。どの世界でも同じではないでしょうか。

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