山口百恵は後光がさしていた 衝撃的な経験はあの時だけ
山口百恵さんの曲は「パールカラーにゆれて」など、70年代最初のころの作品を何曲かアレンジさせていただきました。
百恵さんと初めてお目にかかった時のことは忘れられませんね。六本木のソニーのスタジオでレコーディングが終わった夜でした。プロデューサーの酒井政利さんが「今、テレビ局から駆け付けるからちょっと待ってて」「これから山口百恵さんを紹介するから」とおっしゃるので、僕はスタジオのある6階のロビーで待っていたんです。
しばらく薄暗いロビーで待っていたかな。エレベーターが上がってきて、6階で止まったので「百恵さんかな?」とエレベーターの方を見ると、扉が開いて百恵さんが降りてきたんですけど、びっくり! オーラがすごいんです。百恵さんの周りだけが明るくなって浮き上がって見えたんですよ。これは本当の話、大袈裟に言っているわけではありませんよ。
そのまま百恵さんが薄暗い廊下を歩いてくると、今度は歩いているところだけが明るい! いや、本当にびっくりしましたね。
その当時まだ10代なのに、とてもきちんと丁寧にご挨拶してくださって、さらにまたびっくりしてしまいました。