著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

特異な芸風に秘めたハリウッドザコシショウの愛情と努力

公開日: 更新日:

 それを聞いた野田は「ザ・審査員! もっと振ってあげろよ、審査員に!」と笑った。「R―1」の事前番組でも、ザコシが審査員ということについて、野田は「ザコシショウが100%、おふざけじゃなく審査した場合、誰よりも見る目あると思いますよ。あの人ほどお笑いのこと考えてる人いないですから」と語っていた。

 実際、「ハリウッド軍団」と呼ばれる後輩たちにも、熱く的確なアドバイスを送っている。例えば売れる前の錦鯉には「長谷川はバカなんだから、バカを前面に押し出せ!」(テレビ朝日「しくじり先生」21年4月5日)と助言。それが転機となり、昨年のブレークにつながった。

 後輩たちには「ギリギリ食えないラインで、ずっといて欲しい」とうそぶく一方で、「例えば一緒の仕事して一緒に飲みに行く。(後輩は)ベロベロになって家帰って1秒で寝るから。でも、俺は家帰って動画撮って編集する。そこに差ができてるね」と真剣に語る。(朝日放送「やすとものいたって真剣です」21年1月21日)

「芸人を始めて1年で売れる人もいる。10年で売れる人もいる。俺みたいに24年で売れる人もいる。売れるタイミングなんてその人の持ってるもの。だから絶対あるんだよ、この先も、売れるタイミングは。諦めたらそこで終わっちゃう。諦めないのも才能だからね」(同前)

 ハチャメチャな芸の陰にお笑いに対する深い愛情と努力があるからこそ、ザコシショウは芸人たちに慕われ、愛されるのだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    「アッコにおまかせ!」存続危機 都知事選ミスリードで大炎上…和田アキ子には“75歳の壁”が

  2. 2

    都知事選敗北の蓮舫氏が苦しい胸中を吐露 「水に落ちた犬は打て」とばかり叩くテレビ報道の醜悪

  3. 3

    石丸伸二氏に若者支持も「上司にしたくない?」…妻や同級生の応援目立った安野貴博氏との違い

  4. 4

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 5

    日テレ都知事選中継が大炎上! 古市憲寿氏が石丸伸二氏とのやり取り酷評されSNSでヤリ玉に

  1. 6

    松本人志の“不気味な沈黙”…告発女性が「被害受けた認識ない」有利な報道に浮かれないワケ

  2. 7

    石丸伸二氏は都知事選2位と大健闘も…投票締め切り後メディアに見せた“ブチギレ本性”の一端

  3. 8

    東山紀之はタレント復帰どころじゃない…「サンデーLIVE‼」9月終了でテレビ界に居場所なし

  4. 9

    安藤美姫が“不適切キャラ”発揮ならメディアは大歓迎? 「16歳教え子とデート報道」で気になる今後

  5. 10

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる