著者のコラム一覧
細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

飯野矢住代誕生秘話<9>新しい恋人は日比谷野音「伝説のライブ」のドラマーだった

公開日: 更新日:

 世の中には「バンドマン」と呼ばれる人種がいる。本来なら「ミュージシャン」のはずなのだが、そう呼ばれることはない。無論「アーティスト」と呼ばれることもない。発展途上の意味を含むのは言うまでもない。

 アルバイトに精を出しながら、練習に明け暮れ、時折ライブに出演してはわずかな客前で演奏していた。そんな彼らにも、驚くことにファンはいた。もっぱら女性である。熱心にライブに足を運び、自家製のCDを何枚も買い、有料の生写真を一緒に撮る。「グルーピー」と呼ばれる彼女たちが、バンドマンの私生活にまで立ち入るようになり、生活を支えるようにもなるのは時間の問題である。かくして「糟糠の妻」は出来上がる。

 裕福な大学生の恋人と別れた飯野矢住代の新しい恋人は、まさに“バンドマン”だった。筆者の手元に一枚のCDがある。タイトルは「Free Spirit 1979.7.14」。表記にある1979年7月14日に行われた、日比谷野外音楽堂のライブ音源を収めたものだ。出演したのはJohnny,Louis&Char。彼らはのちに「PINK CLOUD」と改名し、日本のロックシーンを席巻する。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議