飯野矢住代誕生秘話<9>新しい恋人は日比谷野音「伝説のライブ」のドラマーだった
実は、飯野矢住代の新しい恋人のバンドマンとは、若き日のジョニー吉長だったのである。矢住代は、当時の彼の苦しい生活を支えていたのだ。出会いは69年1月末。「週刊平凡」(70年1月15日号)によると、矢住代が知り合いのバンドマン数人と六本木に繰り出した際、「誰か私と焼き肉を食べに行かない?」と呼び掛けたことに起因する。「俺、行きたいな」と、応じたのがジョニー吉長だった。
「じゃあ、行こうよ。ごちそうするから」
なんら変哲もないこの出会いが、2人の人生に転機をもたらすことになろうとは、このときは双方知る由もなかったはずだ。(つづく)