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吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<155>捜査員が注目する「掃除機」は社長が亡くなる前、早貴被告が購入していた

公開日: 更新日:

 しかし、7時半近くに木下さんが帰ってくると、リビングのテーブルの上にビール瓶はなかったと事件直後、私に証言をしている。これが本当なら、瓶は片づけられていたことになる。

「アレ? おかしいと思ったわよ。いつもはテレビをつけない早貴ちゃんが、一人でリビングでテレビを見ていたのにも違和感があったし、なかなか上に行かなかったからね」

 人間には良心があるという。私はそのことを全否定するわけではないが、早貴被告は根っからのウソつきで情が欠如したまれなる性格であるから、もし捕まったとしても正直に白状することはないだろう。

 仮に殺害を認めたとしても、パワハラやセクハラを受けて発作的に殺してしまった、という都合のよい言い訳を考えているに違いない。

 22歳の若い女性が金のためにそこまで悪になるのか、と思う方々もいるかもしれないが、多くの金持ちをだまして金を貢がせてきたのが彼女であって、あなたが想像する何十倍も悪に染まっていると思ったほうがいい。 (つづく)

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