上島竜兵のバカ野郎! 最後まで俺を困らせんじゃねーよ
2022年5月13日夜10時をわずかに回った時刻、仕事で大阪のホテルに宿泊している俺の携帯電話が静かな室内に響き渡った。
着信表示を見ると、それは長い間、本当に長い間、上島竜兵(ダチョウ倶楽部)のマネジャーをしてきた女性Sちゃんだった。電話の向こうのSは声を詰まらせ一言一言まるで絞り出すように「……ダンカンさ、明日身内だけで……密葬します……お時間がもしよろしければ……別れを告げていただければ……」。
11日未明に日本中のだれもが信じられない(信じたくない)急死をした上島竜兵告別式の旨を伝えてきたのだ。
翌日も大阪での仕事が入っていた俺は断腸の思いで欠席を告げ、「中野猛虎会(松村邦洋と上島竜兵と俺の阪神を応援する会)の一員として空の上から弱い阪神を見守ってくれよと最期伝言を頼む……」と涙をこらえ伝えると、「はい……すみませんでした……」「えっ……何?」「竜兵さん、中野猛虎会なのにDeNAの始球式やっちゃって気にしてたんです……」「ううん、いいよ阪神でもDeNAでも野球ファンを楽しませたんだから」「でも、でも……竜兵さん、パンツは阪神のをはいてました……」。