堀ちえみ「生きててよかった」不屈と涙の復活ライブ 病魔乗り越えファンとの約束果たす
会場には親衛隊「C☆S☆C」が集合
さらに、親衛隊が朝から会場近くに集まっていることを聞かれると、「本当にありがたいです。今の言葉で言えば、“推し”?“推しの神”と言っても過言でなくて。私にとっては誇りです」と語った。
80年代には全国で数百人いた堀ちえみの親衛隊だが、現在も10人程度が「C☆S☆C(ちえみスマイルサークル)」として活動中だ。みな堀のデビュー当時からの顔見知りでほとんどが50代。仕事や家庭の合間を縫って活動を続けている。
総会長の千葉竜司さん(写真右端)は、「必ず復活してくれると信じていました。今日はライブを思いっきり楽しんで。僕たちも楽しませてほしい」、同じく幹部教育指導担当の各務浩さん(写真左から2番目)は「まさか本当に歌えるまで復活していただけるとは……。本当にちえみちゃんはすごい努力をされたと思います。こちらとしても精いっぱい応援させていただきたいと思います」と語った。現顧問の和泉澤達彦さん(写真右から4番目)も、かつて日刊ゲンダイの取材に「デビュー曲の『潮風の少女』魂できっと復活して欲しい」と熱く語っていた。
6年ぶりとなったライブは1300枚のチケットが完売。親衛隊の応援と万雷の拍手、そしてカラフルなペンライトに迎えられた堀は、最初の何曲かを歌ううちに早くも目に涙を浮かべた。
■全21曲を熱唱
前半のMCでは、「みなさん。ありがとう。こんばんは、堀ちえみです。また会えましたね。今日は泣かないと思っていたけど、いきなり涙が出てしまいました。この40年楽しかったことばかりだったと思います。このステージに立ててよかったなと思うこと。そしてまた歌えてよかったなと思うこと。そして生きててよかったなと思います」と涙ぐんだ。
デビュー曲「潮風の少女」(1982年)、「さよならの物語」(83年)、「クレイジーラブ」(84年)、「リ・ボ・ン」(85年)など、アンコールも含め、全21曲を歌い上げた2時間半。
「もう一度みんなの前で歌いたい」との一心で必死にリハビリを続けてきた堀は、見事、病魔を乗り越え、ファンとの約束を果たした。