(5)ポール牧の遺品の姿見が深夜にバタンと…コント芸人の性を感じた怪奇現象
青木「師匠は僕が付いていた頃も、ハンシャ関係の仕事をよくなさってました。師匠が生前、『兄弟』と呼んでいた方に、『遺品整理を手伝え』と言われたので、レンタカーを借りて師匠宅へ行きました。遺品のほとんどは親類の方が持って行ってしまって、残されたのは舞台衣装と下着類、それと姿見だけ。『おまえたちが持ってっていい』と言うので、しかたなく車に積んで帰りました」
怪奇現象は、その夜に起こった。
青木「就寝中に、バタンという大きな音がしたんです。かみさんが起き出して、『あんた、何してんのよ』と言う。『おまえじゃなかったのか』と電気をつけると、壁に立てかけていた姿見が倒れてたんです。ぞっとしました。よく鏡は使っていた人の魂が入ると言いますから。するとかみさんが、『なんだ、ポール師匠じゃない』と、まるで動じない(笑)。思えば、師匠はつかみの笑いを取るのに、舞台に上がったとたん、バタンとこけてました。あの音と同じだったんで、やっぱりポール師匠かと思いました」
服部「鏡から指パッチンの音が聞こえたら、絶対ポール師匠だけどね(笑)」