ジャニーズ性加害問題なぜ放置された? メリー氏の力もあるが、牛耳られたメディアにも責任の一端
15年、嵐の大野智は一般女性との同棲報道が写真誌に出ると、コンサート初日にスポーツ紙ジャニーズ担当記者に「僕の軽率な行動でファンのみなさんに悲しい気持ちにさせてしまった」と謝罪させ騒動を収めた。
後にSMAPの解散騒動を鎮めるための番組内の公開謝罪も似たような構図だった。
ジャニー氏の性加害を報道した24年前の「週刊文春」の連載では、メリー氏が一番恐れていたのが他のメディアが取り上げ、拡散、世間に広く知れ渡ることだった。
今回のように多くのメディアが取り上げていれば、その時点で被害者は出なかったと思う。しかしメリー氏はいとも簡単にメディアを封じた。文春との裁判の結果さえも報じられず、「そんなことがあったの」と今、知る人も少なくない。メディアを牛耳ったメリー氏の力であるが、牛耳られたメディアにも責任の一端はある。少しずつだが、メディアも声を上げ始めた。全メディアが前向きに取り組み事実を報道することが、再発防止の最善策である。