「ザ!鉄腕!DASH!!」の名物村人だった保原剛史さん 番組卒業18年、水耕栽培のスペシャリストに
「刃を僕が小まめに研いでいるからです。面倒な作業ですが、野菜の断面がきれいで滑らかだと、傷みにくくうまみも損なわれませんからね」
事務所そばに大小10棟のビニールハウス。扉を開けて中へ入ると、ボイラーで暖められた空気がゆるりと頬をなでた。
「水耕栽培のキモは肥料とともに、ハウス内の温度と水温なんです。夏は暑くなりすぎないよう日照と換気に注意し、冬季はハウス内を10度くらい、水温10度前後に保たねばなりません」
問題なのはボイラー燃料代。ウクライナ情勢の影響で3年ほど前に比べて約3割アップし、収支を圧迫している。
「新型コロナによって2020年は外食産業向けを中心に売り上げが3割ほどダウン。ようやく9割に回復してきたというのに、本当に頭が痛いです」と保原さん。
昨年夏、露地物のネギは小雨の影響で価格が例年の2倍3倍と高騰したが?
「ウチは春先と変わらない価格で販売してました。『目先の利益より、長年お付き合いのあるお客さまの負担にならないように!』というのがウチの社長のポリシーなんです」